転んですりむいたり、指を切ったりした傷は、時間がたつと少しずつふさがっていきます。これは、体の中にいる細胞たちが傷口へ集まり、血を止める・異物を片づける・新しい皮ふを作るという仕事を分担しているからです。
この記事では、ケガをしてから傷が落ち着くまでに体の中で起きていることを、イラストとともに分かりやすく紹介します。
ケガが治る4つの段階
傷の回復は、大きく「止血・炎症・増殖・再構築」の4段階に分けられます。それぞれの段階は、完全に入れ替わるのではなく少しずつ重なりながら進みます。
※傷の深さや場所、体調などによって、治り方や必要な時間は異なります。
まず血を止める!
血小板が傷口に集まり、血のかたまりを作って出血を止めます。
かさぶたが守る!
固まった血が乾いてかさぶたになり、傷口を外から守るふたになります。
白血球がパトロール!
白血球が細菌や傷んだ組織を片づけ、傷口を清潔に保とうと働きます。
新しい土台を作る!
修復を助ける細胞が集まり、コラーゲンなどの材料で新しい組織の土台を作ります。
皮ふが作り直される!
傷の端から新しい皮ふの細胞が広がり、かさぶたの下を少しずつ覆います。
回復しても仕上げは続く
かさぶたが自然にはがれた後も、組織は時間をかけて強さと見た目を整えます。
こんな時は医療機関へ
小さな傷に見えても、次のような場合は自己判断で様子を見続けず、早めに医療機関へ相談しましょう。
- 傷が深い・大きく開いている
- 傷の近くの感覚が鈍い、または動かしにくい
- ガラスなどの異物が刺さったままになっている
- 赤み・腫れ・痛みが強くなる、膿や発熱がある
- 人や動物にかまれた、または汚れが残っている
- 顔や手のひらなど、大切な部位の傷がひどい
緊急:傷口を直接圧迫しても出血が止まらない、鮮血が噴き出す、大量に出血している場合は、圧迫を続けながら119番へ連絡してください。
※本記事は一般的な教育情報です。実際の症状や傷の状態に応じて、医療機関や救急窓口の判断を優先してください。
まとめ:傷はチームプレーで治っていく
ケガをすると、体の中では役割の違う細胞たちが順番に働き、傷口を少しずつ修復していきます。
- 1 止血 血小板が傷口をふさぐ
- 2 炎症 白血球が異物を片づける
- 3 増殖 新しい土台と皮ふを作る
- 4 再構築 組織を整えて強くする
- 傷の回復は、複数の段階が少しずつ重なりながら進みます。
- 表面が閉じたあとも、皮ふの内側では仕上げの修復が続きます。
- 傷を清潔に保ち、かさぶたを無理にはがさないことが大切です。
傷が自然に治っていくのは、体の修復チームが休まず連携しているからです。出血が止まらない、傷が深い、腫れや痛みが強くなるなど気になる変化がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
