ナフサってなに?なぜラップや容器の原料になるの?
ナフサは、原油を精製して得られるガソリンに似た透明な液体です。しかし、ナフサをそのまま固めてもラップや容器にはなりません。熱で分解し、小さな分子を取り出して長くつなぎ、樹脂にしてから形を作ります。
この記事でわかること
- ナフサが原油から取り出される仕組み
- エチレンからポリエチレンなどの樹脂ができる流れ
- ラップや容器に複数のプラスチックが使われる理由
1原油を温めて分ける
原油を加熱し、沸点の違いを利用してLPガス、ナフサ、灯油、軽油などに分けます。ナフサは比較的軽く、低い温度で蒸発しやすい部分です。
2ナフサは混ざった液体
ナフサはガソリンに似た透明な液体ですが、一種類の物質ではありません。炭素と水素からなる、いくつもの炭化水素が混ざっています。
3高温で小さく分解する
ナフサに水蒸気を加え、約850℃の炉へ短時間通します。高温によって炭化水素の結合が切れ、より小さな分子へ変わります。
4エチレンなどを取り出す
熱分解で生まれた物質は混ざっているため、冷却や蒸留などで分けます。こうしてエチレンやプロピレンなどの基礎化学品を取り出します。
5分子を長くつなげる
エチレンのような小さな分子を、化学反応で何個もつなげます。この「重合」によって、長い鎖状のポリエチレンなどの樹脂ができます。
6溶かして形を作る
樹脂を扱いやすい小粒のペレットにし、工場で加熱して溶かします。薄く押し広げればフィルムに、型へ入れれば容器になります。
7用途で樹脂を選ぶ
ラップや容器には、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET、塩化ビニル樹脂などが使われます。柔らかさ、耐熱性、透明性、空気の通しにくさなど、必要な性質に合わせて選びます。
まとめ:ナフサは「分解して、つないで、形にする」
- ナフサは原油を蒸留して得られる、複数の炭化水素が混ざった石油製品です。
- 約850℃で熱分解し、エチレンやプロピレンなどの基礎化学品を取り出します。
- 小さな分子を重合して樹脂にし、ペレットを溶かしてフィルムや容器へ成形します。
- ラップや容器には複数の樹脂があり、必要な性質によって使い分けられます。
石油由来だけでなく、使用済みプラスチックを再利用する方法や、植物・CO₂など別の原料からプラスチックを作る研究も進んでいます。
参考にした日本語資料
- 石油連盟「ナフサとは」
- 石油連盟「製油所の精製工程」
- 資源エネルギー庁「カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して(前編)」
- プラスチック容器包装リサイクル推進協議会「プラスチックとは」
- プラスチック循環利用協会「よくあるご質問」
情報確認日:2026年7月25日
